2008年2月11日

しいたけのお話

天宮のしいたけをお買い求め頂いたお客様から、よく、「どうして、こんなに味が違うの?」というご質問を頂きます。
知っているようで、知らない方が多くいらっしゃいますので、簡単にお話してみようかと思います。
シイタケには、大きく別けて2通りの栽培方法があります。

ひとつは、当農園でもおなじみ‘原木(げんぼく)シイタケ‘
山で原木を切り倒し、そこにシイタケ菌をドリルで穴をあけ、しいたけ菌を入れ原木を自然の中で寝かし、時期が来たらまた山林の中やハウスの中に原木を組みなおすという重労働がつきまとう栽培方法。
昔ながらの方法です。そして、多くの皆さんに知れ渡っている方法ですね。そして、しいたけはすべて、この方法で栽培されていると思っていらっしゃる方が意外と多いんです。
しかし、今スーパーで‘木から育ったしいたけ‘が並ぶことは稀になっています。

日ごろ皆様がスーパーで買われているのは、もうひとつの栽培方法の‘菌床(きんしょう)しいたけ‘だと思います。
今、市場に出回っているしいたけの約9割がこの栽培方法のもの。
栽培方法は、‘菌床‘という、広葉樹のオガ屑(ノコ屑)と少量のフスマ、糖類など、栄養源を混合して
固めたブロック状ないし円筒状のものに、しいたけ菌を入れて、ハウスの中で温度管理をして育てます。
原木しいたけに比べ、重労働も少なく、計画生産・計画出荷が出来る、回転が速い、肉厚で形も揃っていて収益面で期待できるなどのメリットがあり、高齢になっても続ける事が出来ます。そのため原木から菌床に切り替える、しいたけ農家さんが増え続けているのです。
これで、味が原木しいたけに勝るとも劣らなければ、‘菌床‘万歳です。
そこは残念ながら、触感も香りも味も・・誰もがわかる違いがあるのです。
原木から授かった、自然の力の差がそこに現れてしまいます。

私は、18歳になるまで、スーパーで売っている椎茸を食べたことがありませんでした。一人暮らしを始めて、スーパーで一度‘しいたけ‘を買って食べた事がありました。
(他の野菜にも共通する事ですが・・)衝撃でした。「味も、香りもない・・弾力もない。。ああ、うちの椎茸が食べたい・・。」
菌床しいたけがおいしくないわけではないのです。ただ、同じ‘しいたけ‘としては一括りにできない別の物なのです。
そんな、原木しいたけの危機、どうにかしたい。

去年、農園に帰ってきて以来、将来の天宮農園について日々悶々と考えておりました。
「‘原木しいたけ‘は近い将来やめなければならないかな・・。」と。
そんな私に勇気をくださったのが「しいたけブラザーズ」さん。
この危機に歯止めをかけようと、今、マスコミ等を通し「原木しいたけ」を守るために立ち上がった御三兄弟。一度聞いたら忘れないお名前の‘救世主‘です。
私も頑張ろう!原木しいたけを守っていこう!という気持にさせてくださいました。どこまで出来るかわかりませんが、できるところまで頑張ります。

たかがシイタケのお話です。
その、たかが‘シイタケ‘を大切に思い、生涯を掛けて守っていこうというヒト達もいるんだなぁと、頭の片隅に少しだけ置いて頂けると何かが少しずつ変わってくるかなと思い、ちょっと熱めにお話させて頂きました。^^

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