2012年3月30日

春子の季節

そろそろ春子が出てくる季節。
いつもなら、これから始まる一年で一番忙しい季節の心と体の準備をしている頃。

今年は、これから来るあまりに悲しい季節をどうやり過ごすか・・考えても分からないので
心と頭を空っぽにしている。

毎年4月は、春子の収穫と、2年後の春の為の植菌の作業、そして、すももの受粉に追われる。
毎日体力の限界を更新しながら、冬になまった体にムチを打ち一気に体を痛めつける季節。

今年は、新しく植菌はしない。
もう、やめざるを得なくなってしまった。
原木自体に放射性物質が付着し、更に月日の経過とともに、中に浸透してくらしい。
あと、30年は使えない。

今年は、
2年前に、いつもの年より多く植菌した原木しいたけ春子が、勢いよく沢山出てくる。
この春子すべて、生でも乾燥しても販売できない。
販売できない春子は、わざわざ人件費をかけて収穫し、燃料を使って乾燥させ、乾燥しいたけにして、
品質も評価されず、重さに(例年よりも1000円以上安いキロ単価)単価を乗じて損害賠償額を出す。
あと5年は春子が沢山出てくるので、これから先5年、4月はこんな何も生まれない
不毛な事を続ける。(の?)

この4月の春子に関わる一連の作業に、何かプラスな事はあるのだあろうか?
精神的に何か「幸」はある?


もっと、何かをプラスな事を生み出すお金の回し方があるんじゃないかと思えてならない。
それが出来ないのは、個々の深い「欲」と、今までの生活への「執着」が絡み合っているから
なんじゃないかなと思う。

夢見ていた将来を、一瞬ですべて奪われた気がした。
「奪われた」と思ってしまったのは、私のこの土地への重い「思い」のせいだと気がついた。
もう、私はどこへでも行こうと思える。どこに行っても何をやってもいいと思っている。

最後に、私の胸の奥にささって抜けない棘、
放射性物質が含まれてしまった農作物を出荷してしまった農家に対し、
「加害者」」という言葉が使われた事。
この事は、未だ、胸の奥にしっかりぐっさり刺さったままだ。
どっちの方向に抜いても突き刺さる、複雑な形をした釣り針のよう。

去年の今頃は、悲しみや大きな不安のあまり、怒りや苛立ちの感情が私を支配して、
ヒトを責めたりもしてしまった。
誰かの胸に鋭い針を刺してしまったかと思うと、
本当に申し訳ない思いでいっぱい。
本当にごめんなさい。
責めても何もいいことないのに。
今年は、違う方法を考えないとね。
良い「気」が世の中に行き渡るような方法。
ないかな~。

そろそろ色んな花が咲く。
今年はゆっくり見れそうだ^^

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